10.はじめてのボス戦 #梅太郎伝説
顔に一発、手首に一発、胴に二発。
剣道みたいな攻撃をかました。なんとなく手応えはあった。
一方シャフトは、手裏剣をバシバシ投げている。
が、ほとんど届いていない。
ただ、当たったらクリティカルヒットしているようでダメージはトントンのようだ。
▷エンマの攻撃
バシッ
梅太郎は、5のダメージを受けた
ん?弱くね?しかも、単体で打撃攻撃っぽい。
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「ぐふッ…この私が…敗れるわけはないのだ…」
10ターン叩き続けたら、勝ったようだ。
何という拍子抜け。
「梅太郎…お前を狙う刺客は、私だけじゃないのだ…せいぜい短い余生を楽しむことだな…なぜお前は消えなければいけないのか…それは…」
「ぶえーっくしょーーーん」
えー、シャフト、今良いところ。
「も、申し訳ないです…くないきゃうさま…」
エンマは消えていなくなった。
わかったことは、三つ。
1.くないきゃうという奴が黒幕であること
2.自分が狙われていること
3.シャフトが空気を読まなすぎること
「梅太郎、何か狙われているようだな…恐らく、エンマを倒したことではじまりの町から外の世界に出られるはずだ!なぜ梅太郎が狙われているのか、突き止める必要がありそうだな…梅太郎がおじいさんとおばあさんの喧嘩を止めるという目的と何か関係があるんじゃないか?調べるために冒険に出ようぜ!」
…突然、確信を突いた発言してくるな、シャフトは。でも、確かにそうだ。今から色々と確認しなければいけないことがある。
「しかし、なんでシャフトも冒険について来るんだ?」
そう、特にメリットは無いはずだ。大変な思いもするだろうし。まぁ、一緒に来てくれるのは心強い。が、大変そうだ。
「もちろん、ダチだからだよ!」
そうなんだ、これは嬉しい回答だ。やっぱり持つべきものは友達だ。
ボソボソ
ん?
(外の世界には、あんなことやこんなことがたくさんあるんだろうな…ぐふふ)
心の声がだだ漏れ。まぁ、それでもいいか。
「なぁ、梅太郎、ここからどうやって戻ればいいんだ?」
確かにそうだ。モザイクの亀に乗せられてきたけど、あの謎のキャラクターはすでにいないだろう。
「とりあえず、この部屋から出よう」
大きな扉に設置された小さな扉を開けて、部屋から出た。
すると、そこは見慣れた風景が広かった。
はじまりの町の海につながる道に出た。
戻る道中を書くのがめんどくさいから、これを使ったやつが手抜きしやがったな。
と、すぐに戻れて心を撫で下ろす梅太郎であった。
第一章:エンマ退治 終