11.道中 #梅太郎伝説
はじまりの町は、いつも通り静かな場所であった。
それでは早速、外の世界に出てみますか。
南に進み、外に差し掛かったところ、
「なあ、梅太郎。町長に挨拶しておこうぜ。」
この町を管理する町長。
特になんの特徴もない人で、別に言わなくていいんじゃないかと思ったが、長いこと戻らないかもしれないので挨拶しておこう。
「町長こんにちは。」
「おー梅太郎とシャフトよく来たな。わしは、切り干し大根を作るのが得意なんじゃ。」
「ご無沙汰しております。この度、この町を出て旅に出ようと思います。当分戻って来れそうもないです。色々とお世話になりました。お元気で。」
「そうか、寂しくなるな…近くに来たら、またよってくれな。わしは、切り干し大根を作るのが得意なんじゃ。」
「はい、わかりました。それでは、失礼します。」
動画サイトばりに同じCMを見せられた気分だったが、触れるとめんどくさそうなので、あえてそこはスルーしてしまった。
==
話も終わって、出口に差し掛かった。いつも、謎の力…エンマの力によって外に出られなかったが、今日はどうか。
目をつぶって一歩を踏み出そうとしたその瞬間。
「なぁ、梅太郎。もう挨拶はいいのか?」
シャフトの無駄に挨拶した方がいい癖はなんなんだ。と思っているうちに、外の世界に出ることができた。
なんだ、あっさりしているな。
目の前に広がったのは、両サイドに森が広がる一本道、少し東にカーブしていた。
さて、まずは次の街に行ってみますか。
「ところでシャフト、次の街ってなんで名前なんだ?」
「確か、ハイラル城って名前だったと思う。そこには城下町があって賑わっているみたいだ。」
…なんか、聞いた事がある名前だな。えぁぁぁって大乱闘している剣士がいそうだ。
とにかく、進むか。
==
1時間程歩いたか。
道中鬼ヶ島と同じくらいのエンカウント率で敵が出まくったんだけど。エンカウント調整ちゃんとしてくれよな。全く。
と、南と北への分かれ道があった。
さてどちらに行こうか?
ん?
「門番の仕事も楽じゃ無いな。ただ、立っているだけの簡単な仕事ですというフレーズに騙された。敵には襲われるし、あーいあーいって言ってくるよくわからない奴が来るし。なんだよ全く…」
とストレスを抱えていらっしゃる門番が南にいるので、まずは北に向かうとしよう。
そこに広がったのは、大きなお城と大きなパンプキンの木であった。